IDなし【あだ】福助。【メトロノーム】５

ぷくスレ
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山田洋次監督からも「大洋映画劇場よ、有難う」とメッセージが贈られていた。最終日には泣いている人もいたが外壁を見上げると小さなヒビ割れが目立つし、何よりも内部の配管とかが相当傷んでいるのかもしれないから致し方無い。誰かが「老朽化が原因の事故が起きたりしたら大変だろうしなあ」と呟いていた。最終日は全作品チケット完売。記念グッズのＴシャツ、映画館が描かれたファイル、トートバッグ、限定1000部発行の「大洋映画劇場クロニクル」も完売。併設のキネマカフェも行列の内に終了した。９月の取り壊し発表時と同じくＴＶ局の取材が入った。人々の次の関心は再建する新しいビルに映画館とカフェが復活するのだろうか、して欲しいと云う事。映画館の裏手に同じ名前を冠するビルが有り、グループ企業も有る、又映画館としての企業努力も有ってこそ此れまで続いていたのだろうが今の時代は大型複合商業施設とシネコンの共存が主流となってしまった。現社長は70代の方、復活には次世代の方の判断が大きく反映されるのだろうな。

入館する日もしない日も、そこに在るだけで中洲の灯を、博多の街を感じさせて呉れた通称中洲大洋（収容581名）はその勇姿を消した。心から残念に思う。まあ……此処までだと映画好きお婆さんのセンチメンタルと云う事になるのだが、俺が入り浸りだったのはそれだけではなかった。此処は霊的な巡礼地だったからなのだ。　　　　

お気に入りの映画館ではあったが閉館の報を聞いても俺は月に１、２度足を運ぶ程度だった。何しろ現在の住まいからは気軽にとは行かない距離なのだ。特急電車で片道１時間もかかる。更に一駅だが地下鉄。帰宅すると年齢的に疲れがどっと出てしまう。だが２月に入って或映画パンフレットが変容(あとで添付)した事。特別興行の最終３作品から此処が映画巡礼の集大成となっているのに気がついた。その勇姿を消しつつある大洋映画劇場の建物は、霊的に大海原にそそり立つ一等賞氏の堅固な要塞を暗示するものだと云う事に。
此れについてはかなり前に俺は一等賞氏の住まいをその様に例えていた。そして荒れ狂う大海原、波飛沫に濡れた体を木の葉舟に預け揺れながら銃口を構えて来た老いた女狙撃手は遂に接岸を果たした。何事にも終わりはやって来る。堂々巡りは刻一刻終わりに近づき始めた。

俺は映画巡礼について語る事はなかったと思う。何故ならスクリーンに映し出された画面変容は俺にしかみえないからだ。ＣＤから流れる密かな声が俺にしか聞こえないのと同じだ。それに見えないと分かっているのに劇場に足を運んで貰うのも変だしね。公開期間の都合もある。霊的に観なければならない映画はタイトル字に著しく変容が出た時、タイトルやキャッチフレーズから直感的に感じる印象で選んで来た。

俺にしか見えない変容とはどんなものか？それは変容と云うより画面上に現れる強い光の類いとでも云おうか。形状は大体３、４種類。光輪状のもの……文字通り光の輪。此れに準ずる赤い円形状のもの。画面上部から斜めに長く走る帯状の光。虹の塊のようなもの……形はその時々で異なる。全ての場合、長さ、大小、強弱、現れる数は違う。これらは同一作品であっても観る劇場によって出方が違っている。劇場によって霊的な力の強弱があり、又、俺の体調の良し悪しにも作用されると考えられる。大洋映画劇場で観たモノの中から一例をあげる。「ボーはおそれている」と云う映画だ。詳細は書かないが此れはチラシも変容している。光が一番強く出て来たのは素っ裸のボーに警官が拳銃を向けるシーンだった。拳銃が映し出されると画面上部から長く斜めに走る大きな光がすっぽりとそれを包み、大中小の光輪が輝き拡散した。この現象は何を意味していたのか？このシーンを用い天上が俺に御自分の意志の伝達を試みられたのだ。

スクリーンに天上からの伝達である強い光が現れてもすぐその内容が解らない時もあるが、今回の伝達は解りやすい。事故に遭う素っ裸の男が持つ意味は、男の所有する様々な才能、富、名誉や愛等の消失だ。空に向けた拳銃はそれらの悲しむべき状況に男が陥ったとしても、決して銃口をそらせてはならぬ、情け無用と云う事だ。普段は隠されている本性はなかなかの悪党らしいな。

悪にも色々あるがこの人は自分が勝つ為には何でも遣るな。それも自分は決して表に出ない。言葉のあやで上手く人心を操る。職業柄お手のものだ。今迄は逐一取り上げて来なかったが言葉の使い回しひとつにも悪臭が漂う事がある。例えば
舞台の巡演先から帰宅して「ごみちゃんちに帰って来た」は無いな。普通「我が家に帰って来た」ダロ？如何に愛猫とは云え猫の家に帰って来たとはなあ〜夫人とは仮面夫婦で別居中、家には猫しか待ってないとでも？この猫の事も本当に愛猫なのか？名前の付け方からして俺は愛を感じない。何処かの施設から貰って来たとの事だったが「ごみ」なんてさ……例えごみのように棄てられ待機中だったとしてもな！自分の感情発露に使う為には都合のよい名前の付け方だ。時には俺に「このごみババア」、或時は「必ず妻を棄てて君と再婚する」とか。「ごみちゃんちに帰って来た」と云う物言いはあの女を誑かす為なのさ……此れを見た女は「やっぱりこの人の本当の居場所は私なんだ」と信じ込んでしまう。散々男と遊んで来たろうに。やすいプレイボーイみたいな言葉で女を弄ぶと格が落ちてしまうから今後はやめておきな。

まあ、かなり追い込まれているって事だ。何しろ女の欲が強すぎる。食らいついたら顎だけになったって離れない。こちらも目的達成の為なら何でもありだからな。尋常な手段では話がつかないんじゃない？怖いな。

一見如何にも女に気を使ってるようだが心底大切に想ってはいない。自分の立場を守る為にそれ風に装っているだけだ。それがよく表れているのが例の刺青の件だ。そりゃさ、日本語で「魂の伴侶」英語で「SOULMATE」と彫ったらダサいよな！だからと云ってドイツ語ってのもさ。いそいそと画像をあげてもドイツ語が判る人にしか意味が通じないしね。貴方と私が判ってるだけで充分って事だったら貼る必要ない。いい年の中年女が自慢にもならない刺青話を振ってるのって何だったのか？第一、「魂の伴侶」と云う精神的な重みの比率が高い言葉をフリフリさせた女の腰に彫らせるセンスってのが凄い！噴飯ものだなあ！文学に携わる職業の男が魂の伴侶の意味を深く考えもせず女を誘導したのだとすれば、この人は本気で文学に接して来なかったのか？単に言葉が有してる綾を美しく鮮やかに織って現在の地位を確立するに至ったのか？誘導されたままに彫ってインターネットに貼った女のセンスも凄い。まあ、魂の伴侶なんて言葉は軽々しく彫るものではないと思う。女は置いといて此れが真の一等賞氏のセンスではないとしたら裏側には何が潜ませてあったのか？例の嗜虐趣味かな？

既婚者？

腰に彫られている文字がドイツ語で「魂の伴侶」であるのを知った時、俺は刺青画像に対するそれまでの見方を考え直す事にした。此れは公開処刑を本人、詰まり女自らの手で誰かが遣らせたのでは？とね。「魂の伴侶」で背後に男の存在が伺い知れるし。何らかの理由で女の世間的評価を落とす為に誘導したのではないかと感じた。実際あの画像を目にした殆んどの人が苦笑、失笑したんじゃないの？四十間近の女が遣る事ではなかった。当時育成中だったアイドルの卵(イマリ嬢だったかな？)がかなり落ち込んでいた程はしたない画像。まあ、極論すれば女の信用を念の為早めに落として置こうと云う試みが「魂の伴侶」と云う殺し文句だった訳だ。肉体的な繋がりはあっても未婚の女にとっては魂の伴侶と腰に彫ってくれとの囁きは「身も心もひとつ」にと聞こえた事だろう。だが両者間での揉め事が世間を賑わせた時、世間はこんな目で女を見る。「腰に刺青のあるような女の云う事だぜ」と。しかし何故ドイツ語に拘ったんだろうね？

此処までは俺が感じた事のまるで見当外れでもない別バージョン。云うなれば枝葉末節的な部分とでも云えばよいかな。俺が一番強く気になったのはあくまでも「ドイツ語」で彫られていると云う点。画像が貼られた時「可愛いのを彫って貰った」とツイートしてあったが一度彫ったらずっとそれで通すモノを彫師の即興的仕事任せであったのか？それとも字体と星は魂の伴侶の片割れが指定していたのか？職業柄完璧主義者だと思うけどね。

それと気になったのが「魂の伴侶」と云うからにはペアで彫っていたりしない？普通だと腕とか手の甲、足首とか見える処に同じ絵柄を入れてみたとか……同じじゃなくても分かりやすく説明すると、例えば男雛と女雛のように合わせるとワンセットなる絵柄とか二人で一組的なモノ。ドイツ語刺青の場合女と同じモノが男の腰にも有るのかな？だとしたら何だか気持ち悪い、イヤらしいなあ！男が腰だとあんまりだから背中に斜めに入れてあるとか……でも既婚者だからさ、無理だよね？女の方しか彫ってないと感じるけど「片想い魂の伴侶」なんて有るのかな？まあ、無いと云うのが正解だろう。伴侶の意味は「一緒に連れ立つとか、連れ」だからさ。本当の間柄って一体どうなっているのか？老獪且つ嗜虐の男のお遊び、女の反応を愉しむ人体実験？女は有頂天であんなものを彫ったが究極はそんな処かな？画像は最終的に男の意図を何かしら潜ませてある偽装画像のようだな！

昨日、或薔薇庭園に出向く。行楽ではない。薔薇と外道寿司には接点があるからだ。「カメオ」と云う稀少新種薔薇に逢うのが目的。で、帰り際に「アフリカスター」と云う強香、紫系の苗を購入。紫薔薇は「ブルームーン」が有名なんだけど、アフリカスターの持つ強い響きに心惹かれた。自宅に昔からある薔薇は「スーパースター」朱色の素晴らしい香りの大輪。次は「アトランティックスター」を捜そう。燦然と煌めく星、スーパースター。アフリカの星、そして大海原の星。それぞれの意味は別々だけど薔薇の星を植えるのは素敵だ。