【犯罪】事件【ニュース】136

奈良市は、出動が続いて消防署に戻れない救急隊員らにコンビニエンスストアの利用を認めるルールの運用を始めた。これまでは、制服姿の隊員らがコンビニを利用すると「さぼっている」などと批判されることが多いため利用を控えていたが、ルール変更によって水分補給や休憩時間の確保が難しい隊員の体調管理を図る。
市によると、新型コロナウイルス禍や高齢化に伴う搬送が増えて市消防局の出動件数は年々増加傾向にあり、令和４年は過去最多の２万２９９２件。今年１〜１０月は２万３５件で４年を上回る見込みで、連続出動で消防署に戻るまで９時間を超えるケースもあるという。
こうした現状を踏まえ、患者搬送などの任務完了後、持参した飲料水がなくなったり自動販売機がなかったりした場合などに利用を認めることにした。立ち寄り時は、市民に理解を求めるため駐車中の車両に「水分補給等のため立ち寄り中」と書かれた表示板を掲示し、必ず１人が車両に待機するようにする。市内のコンビニ１２６店舗のほか、近郊の店舗も協力するという。